神道の知識

神棚(宮形)と祖霊舎

 家庭のまつりを行う場所が決まりましたら、神棚まつりに必要な宮形を用意します。
 宮形は、御神札をお納めするためのものです。宮形の形や大きさは様々ですが、おまつりする場所(棚を吊る場合は棚の大きさ)を考えて適当なものを選びます。
 祖先まつりには、祖霊舎を用意します。祖霊舎は、祖先の霊が鎮まる霊璽をお納めするものです。宮形は、神社でお祓いしたものをお頒けしていますので、近くの神社にお尋ねください。
 神棚と祖霊舎を同じ場所におまつりする場合は、宮形と祖霊舎の座位を考えて、下図のように宮形と祖霊舎を並べてすえます。

必要な祭器具

    しめなわ 
1)注連縄
注連縄は細いものを牛蒡注連(ごぼうじめ)、太いものを大根注連(だいこんじめ)と呼ぴ、稲藁を左綯にしたもので、これに四垂れ(または八垂れ)の紙垂を等間隔にはさみ込み、神棚の上部に取り付けます。ここが神聖な場所であることを示すものです。
    し   で
2)紙  垂
紙垂は、簡単に作れますので、汚れたり、破けたりしたときは取り替えましょう。また、注連縄は細い縄でもかまいません。
    さかきたて
3)榊  立
榊立は神の宿る木、栄える木という意味をもつ榊を立てるためのものです。豊かな緑は、みずみずしい生命感にあふれて、神霊の宿る場所にふさわしいものです。地方によっては、樫、松、杉などを用いることもありますが、常に青々とした常緑樹を神棚や祖霊舎の前に立てておくよう心掛けましょう。
    へいし
4)瓶  子
瓶子は、御神酒(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。瓶子にはお酒を入れます。その際には瓶子の蓋は外します。
祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。
    すいき
5)水  器
水器は、御水(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。水器にはお水を入れます。その際には水器の蓋は外します。
祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。
    ひらか
6)平  瓮
平瓮は、神饌(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。平瓮にはお米やお塩を盛ります。
祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。
   さんぽう    おしき
7)三方、又は折敷
三方は、神饌(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるための台です。瓶子、水器、平瓮を三方にのせてお供えします。
祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。
   とうみょう
8)燈  明
燈明は、常に神前を明るくするためのものです。
最近では、便利で安全な電灯式のものがあります。