神道の知識

毎日のおまつり

 家庭のまつりは、毎日欠かさず行います。毎朝、食事の前に洗面し口をすすいだ後に、まず神饌を整えます。 毎日お供えするものは、お米、お塩、お水の3品です。

 榊立の水を取り替え、燈明がある場合にはこれを灯し、神棚と祖霊舎にそれぞれ神饌をお供えして、先に神棚まつりを、次に祖先まつりを行います。

 お正月や毎月一日、家族の記念日などには、お米、お塩、お水、お酒のほかに魚や野菜、果物をお供えしましょう。 私たちが特別の日に、御馳走でお祝いをするのと同様、こうした日には特別におまつりをします。 手狭な場所に神棚と祖霊舎を並べておまつりしている場合は、神饌は1つでも構いません。神饌はおまつりの後に、おさがりとして家族みんなでいただきます。

おまつりする場所

 家庭のまつりは、日常生活における一家の中心となる行事ですから、神棚や祖霊舎をおまつりする場所は、家の内でも清浄なところを選ぶようにしましょう。

 一般には、清らかで明るく、静かで高いところに、南向き、あるいは東向きにおまつりするのがよいと言われ、神棚は座敷に、祖霊舎は居間におまつりすることが多いようです。

 しかし、今日の住宅事情を考えますと、このような場所が見当らないことも多く、神棚と祖霊舎をどのようにおまつりしたらよいのか判らないという声がよく聞かれます。こうした場合は、家族が親しみを込めて、毎日お参りのできる場所を第一に考えます。それは、私たちをいつも見守って下さっている神さまやご祖先と共に暮らし、親しみを込めておまつりすることが家庭のまつりの原点だからです。ですから、家族がいつも集まって会話をしたり食事をするような、家庭生活の中心となる部屋の適当な場所に、丁重におまつりすればよいのです。また、神棚と祖霊舎を同じ場所に並ぺておまつりすることになったとしても、神さまとご祖先を親しみと感謝を込めておまつりすることを大切に考えれば、差し支えないことと言えるでしょう。